いいとこどりの「米ぬか」

米ぬかはお米の命といわれる胚芽とそれを守る種皮と果皮が原料。胚芽部分には抗酸化作用のあるビタミン類やミネラル、体の毒素の排出をすすめるフィチン酸などの成分が、また表皮部分には腸内を掃除してくれる食物繊維などの成分がたくさん含まれています。お米の一番健康にいいところを削りとったのが米ぬかなのです。

 

【Ⅰ】米ぬかをサプリメントに使おう

新鮮な生ぬかが手に入ったら、まずは「煎りぬか」づくりをしましょう。煎りぬかにすることで殺菌や劣化防止効果とほどよい甘みと香ばしさが増すことで活用方法がぐんと広がります。

作り方◆
1. フライパンに生ぬかを入れる。(油も塩も使わない。1回に生ぬか100g程度使用)
2 .生ぬかをゆっくりと混ぜ返し、ダマを潰しながら弱火で5分程煎る。
3 .香ばしい香りがたち、キツネ色になればOK。
4 .粗熱をとって冷ましてから密封容器に入れて冷蔵庫に保存。

コーヒーや味噌汁、スープに入れても
ハンバーグ種に練りこむ、カレーに入れてしまう
ケーキ、クッキーに(小麦粉を練る時に入れる)
ペットフードに混ぜて(低カロリーで栄養価が高い米ぬかはペットの健康やダイエットに大活躍)

 

【Ⅱ】ぬか漬けを作ろう

ぬか床づくりには、生ヌカをつかう場合と煎りヌカを使う場合があり、また、入れる材料もたくさんありますので、今回は、新鮮な生ヌカを使った簡単なぬか床づくりを紹介します。

1. 生ぬか1㎏が入る容器を準備する。
2 .生ぬかに塩130gを混ぜ込む。
3 .②に水1㍑をすこしずつ加えながら、まんべんなく手で丹念に練りこむ。
4 .適量を握りしめ、指間からニュッと出る感じでOK。
5 .野菜くずを毎日1回、数日間、捨て漬けする。

ぬか床は毎日かき混ぜる。朝晩2回ほど(気温が低い時期は1回でも可)かき混ぜることで乳酸菌が元気な状態を保ち、雑菌の繁殖を抑えてくれる。
ぬか床が水っぽくなったら、表面にくぼみをつくりスポンジやタオル、キッチンペーパーなどで吸いとる。
卵の殻1~2個を内側の薄い膜を洗いはがして手でつぶして入れるとカルシウムが溶け出し、カルシウム強化の漬物に。
シソ、ミョウガ、ショウガ、ニンニクなどの香辛料を入れると、芳香とともに殺菌効果や強壮、薬理効果もアップ。

 

【Ⅲ】米ぬかを園芸肥料に

米ぬかは微生物のエサとなる養分が豊富で微酸性。これを好む有用な微生物たち(乳酸菌や酵母、こうじ菌など)が集まってきて増殖し、米ぬかを施用した土にはそれらが分解した養分がたくさん貯まります。作物はその養分を吸収し、健全に生育します。

 

【Ⅳ】米ぬかでスキンケア

化粧品でもお馴染みの米ぬかには良質な油分やビタミンなどが豊富に含まれており、保湿や美肌に大きな力を発揮してくれます。
ガーゼや木綿の布に米ぬかを包んでぬか袋を作りお風呂に浮かべて入浴剤として使用する他、小麦粉と水、ヨーグルトなどを混ぜてパックとしてもお使いいただけます(※アレルギーには十分ご注意ください)